京アニ事件の犯人が虐待を受けていた件について

 京アニ放火事件の裁判のニュースで犯人が子どもの頃に虐待を受けていたと報じていた。

 私は、高校3年の時に妻と出会ってから虐待について学び始めた。それまでは、「ひどい親、かわいそうな子」程度の感覚だった。学び始めてしばらくしてこう思うようになった。この問題は当事者だけの問題ではなく社会全体の問題だ。それまで何も知らなかった自分や虐待について理解していない多くの人が知らず知らずのうちにこの問題を継続させている。それだけではなく、時には無知ゆえに状況を悪化させ、加害者になってしまっている。

 妻が、子どもの頃、苦しみの中にいた時、周囲には学校の先生や近所の人など多くの大人がいたが、誰一人問題の深刻さに気付かず、手を差し伸べなかった。そして妻の心は壊れた。いまの状態まで来るのには長い時間と血のにじむような努力が必要だった。今でも苦しみがなくなったわけではないが、ある程度安定した日常を送れるようになった。一方私は、子どもの頃、能天気に遊んでいたし、妻が回復に取り組む過程で私にできることはほとんどなかった。私には、そんな自分が許せないという思いもある。

 今この瞬間も日本で少なくとも20万人以上の子どもが虐待に苦しんでいる。その内の何人かは将来この犯人の様な大量殺人犯になるだろう。今の社会のあり方が犯罪者を育てている。全ての人が、虐待について正しく理解すれば社会は変わるだろう。しかし、虐待に縁のない人が虐待を理解するのは非常に難しい。そこで私達は歌と劇の芸術の力をかりて、表面的な知識としてではなく、心の奥にこの問題の本質を届けようと活動している。知識だけでは人の行動は変わらない。心が動いたときに始めて人の行動は変わる。

 小さい会議室でも、一曲だけも、話だけでもOKです。どうぞ、どなたでも私達をお呼びください。

講演会の様子

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